お子さんの熱が下がり、症状も落ち着くと、「やっと園に預けられる」「学校に行ける」と安心しますよね。
共働きのご家庭にとって、お子さんが園や学校を休んでいる間は、仕事を休んだり予定を調整したりと大変です。
ただし、登園・登校できる時期は病気によって異なります。
さらに、治癒証明書や登園許可書が必要な場合もあります。
そこで今回は、小児科でよくみられる感染症について、登園・登校を再開できる目安と、必要な書類(治癒証明書や登園許可書)についてお話していきます。
いつから登園・登校してもいいの?

ここで紹介するのは、「周囲にうつす可能性が低くなった」と判断するための目安です。
基準を満たしていても、お子さんの体調が十分に回復していなければ、もう少し休ませてあげてください。
風邪による発熱
一般的には、解熱してから丸1日(24時間)が経過したあとが、登園・登校の目安です。
朝に熱が下がっていても、夜に再び上がることがあります。
朝も夜も発熱がないことを確認してから登園・登校しましょう。
解熱しても、風邪が完全に治っているとは限りません。
無理をすると再び発熱したり、ほかの風邪をもらったりすることがあります。
園では室内遊びを中心にするなど、普段より静かに過ごせると安心です。
熱がなくても、咳や鼻水がひどく、本人がつらそうな場合は、もう1日休ませましょう。
風邪による発熱では、基本的に治癒証明書や登園許可書は不要です。
ただし、施設によっては必要な場合があるため、事前に確認してください。
治癒証明書・登園許可書が必要な病気
インフルエンザ
発症後5日を経過し、かつ解熱後2日が経過するまで出席停止です。
幼稚園・保育園児は、発症後5日を経過し、かつ解熱後3日が経過する必要があります。
咽頭結膜熱(プール熱・アデノウイルス感染症)
発熱や目の充血など、主な症状がなくなってから2日が経過するまで出席停止です。
水痘(水ぼうそう)
すべての発疹が痂皮化する(かさぶたになる)まで出席停止です。
流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
耳の下などの腫れが現れた日を0日として、5日が経過するまで出席停止です。
さらに、全身状態が良くなっている(症状がなくなっている)ことも必要です。
新型コロナウイルス感染症
症状(熱など)が出始めた日を0日として、5日間は外出を控えましょう。
ただし、5日目に症状が続いていた場合は、熱が下がり、咳やのどの痛みなどの症状がよくなって、24時間程度経過するまでは外出を控えましょう。
※新型コロナウイルス感染症による出席停止について、治癒証明証などの書類が必要かは、通っている園・学校によって判断が異なるため、園・学校に確認してください。
近年、インフルエンザでは、診断時に登校許可書に相当する「経過報告書」をお渡しすることが増えています。
その場合、治癒証明書や登園許可書のために再受診する必要はありません。
一方、ほかの病気では医師による書類の記載が必要です。
登園・登校の基準を満たしたら受診し、「治癒証明書を記載してほしい」とお伝えください。
インフルエンザでも、託児所によっては施設指定の用紙への記載が必要な場合があります。
その際は、解熱後に受診してください。
治癒証明書・登園許可書が不要な病気
溶連菌感染症
抗菌薬を飲み始めてから丸1日(24時間)が経過し、熱がなく元気であれば、登園・登校できます。
岡崎市では治癒証明書は不要ですが、豊田市など、自治体によっては必要な場合があります。
手足口病・ヘルパンギーナ
熱が下がり、普段どおりに食事や水分を取れるようになれば、登園・登校できます。
喉や口の中を痛がり、飲食が難しい場合は、まだ周囲にうつす可能性が高いため休ませましょう。
水いぼ・とびひ
治癒証明書や登園許可書は不要です。
プールなどで周囲にうつす可能性は高くありませんが、症状の悪化を防ぐため、ラッシュガードを着用し、終わったらしっかりシャワーを浴びると安心です。
伝染性紅斑(りんご病)
発疹が出て診断される頃には、周囲にうつす可能性は低くなっています。
そのため、治癒証明書は不要です。
ざっと、小児科でよくある病気についてお話しましたが、それぞれの病気について詳しく知りたい場合は、ブログ内の記事も検索してみてください。
まとめ
病気によっては、熱が下がっても、すぐに登園・登校できないことがあります。
また、登園・登校の基準を満たしていても、それは「周囲にうつす可能性が低くなった」という目安にすぎません。
体力や免疫力が十分に回復しておらず、ほかの病気にかかりやすいこともあります。
病み上がりは無理をせず、ゆっくり過ごすことが大切です。
小学生以上のお子さんは、夜更かしを避け、早めに寝るよう心がけましょう。
幼稚園・保育園児は自分で活動量を調整することが難しいため、園の先生に相談し、静かな遊びや休憩を取り入れてもらうと安心です。
子どもは風邪などにかかりながら免疫をつけ、少しずつ強くなっていきます。
とはいえ、熱でつらそうなお子さんを見るのは、保護者の方にとってもつらいものです。
小児科クリニックの役割は、お子さんが病気にかかっても、重症化せず回復できるよう支えることだと考えています。
症状が出始めた段階で一度受診しておくと、長引いたときに以前の状態と比較でき、診断や判断に役立ちます。
心配なことがあれば、いつでも受診してご相談ください。